ブログで集客できるの?はじめてのコンテンツマーケティング

自社でネットショップを運営していると課題として直面するのが【集客】です。
様々な集客方法がある中、ブログ、読み物や記事を書いて集客をする手法(コンテンツマーケティング)が注目されております。

しかしながら実際、自分で調べてみようとなるとネット上には多くの情報があり、結構な根気がないと情報を見極めるのが困難です。そこで今回、上級ウェブ解析士であり19歳で起業、ブログを使ったコンテンツマーケティングを得意とする株式会社クリエイターズネクスト 代表取締役 窪田望さんに今やるべき、「はじめてのコンテンツマーケティング」について伺いました。

 

 

既存のお客様だけでなく、潜在的なお客様にも販売を促進していくのがコンテンツマーケティング

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Q:ネットショップ初心者の方にとって、今話題のコンテンツマーケティングという言葉、どのように理解すればよろしいのでしょうか。

窪田:例えば、美味しいみかんゼリーを売っているECサイトを想定してみましょう。ゼリーを売るために何をするべきでしょうか?通常は「ゼリーがすごく美味しいですよ、ほら美味しそうなこの写真を見てください、しかも今なら価格も安い、買いましょう!」のような売り込みを考えますよね。これはセールスの分野ですが、ネットのマーケティングでいうとランディングページ最適化などと言われます。すでにみかんゼリーを検討している方に向けて、美味しいみかんゼリーを販売するという手法です。

しかし、この手法はだんだんと限界を迎えるようになります。なぜかというと、みかんゼリーを探している顕在層(ケンザイソウ)は潜在層よりは多くないからです。そのため、よりインターネット経由で販売促進をしたい人から、顕在層のみならず潜在層にも働きかけて、販売促進する方法が求められるようになりました。その際に使われる手法の代表例がコンテンツマーケティングです。

 

Q:それでは、ネットショップ初心者はまずどのような事に取り組んでいくべきでしょうか。

窪田:そうですね。では、検索エンジンにシーンを移して考えてみましょう。自分で「みかんゼリー」と検索をする時は、みかんゼリーについて調べていたり、欲しかったりする時ですよね。

では、みかんゼリーと検索している人は月間何人くらいいるのでしょうか。AdWordsのツールを使って調べてみましょう。

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みかんゼリーと検索している層は月2,400人ということがわかります。これがいわゆるみかんゼリーを欲しがっている顕在層だと言えます。ですが、このキーワードを対策するだけで本当に十分でしょうか。

スーパーマーケットを思い浮かべてください。米を買わなきゃいけない、野菜も買わなきゃ、という気持ちでスーパーに行って、買うつもりじゃなかったお菓子も買って帰ってきた、こんな経験はありませんか?潜在的需要とはこういうことです。

具体的にみかんゼリーの例を用いて、説明します。みかんゼリーと検索をしている人は2400人でしたが、「お歳暮」と検索している人はどのくらいいるでしょうか。

 

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実は40,500人いるんですね。みかんゼリーだけを具体的に探している人は2,400人でもお歳暮をどうにかしないといけなくて何を買おうか悩んでいる人は40,500人もいました。実に約16倍です。

コンテンツマーケティングはいきなり売り込むのではなく、顧客との関係性や信頼をコンテンツを元に築きながら長期的な販売機会最大化を狙います。では、みかんゼリーを販売しているとして、どんな記事を書くと良さそうでしょうか。

良い事例をわかりやすくするためにあえて、NG事例から紹介します。

NG事例)
お歳暮選びに迷ったらみかんゼリーを選ぼう

これはみかんゼリーを売りたくて仕方ない感じがします。しかも、情報が限定的ですし、あまり魅力的ではないですよね。情報の受け取り手は発信者に一定の中立性を求めています。そこで、こんな書き方を考えてみましょう。

OK事例)
お歳暮選びの失敗事例ワースト5。高かったのに、喜ばれなかった残念事例とは?

これは失敗事例という着眼点になっているため、お歳暮に悩んでいる人にとって、興味をそそる内容になっています。人は得をすることよりも失敗を回避しようとする時に行動をする、という特性があります。これを失敗回避バイアスと呼んだりします。「お歳暮を選んで喜ばれる方法」よりも「お歳暮で失敗しない方法」の方が刺さる訳ですね。

-確かに記事として魅力的です。でもこの記事だとみかんゼリーが売れないのではないですか?

そこはオチを工夫するのが良いでしょう。例えば、お歳暮で先輩に万年筆を送るのは失礼に当たります、みたいなことを冒頭に書いていくとします。万年筆には勉強をしなさい、という意味が込められているからです、のような解説もつけくわえながら。

最後に「では、失敗しないお歳暮選びのコツとは?」という段落を作り、そこで、みかんゼリーなどの甘い系は失敗しづらいという流れに展開すると良いでしょう。例えば、先輩自身が食べなくてもその家族が食べてくれたり、喜ばれる確率が高いことなどにも触れても良いかもしれません。

-なるほど・・・。それなら確かに違和感がないですね。具体的にブログを書く上で参考にされているページはありますか?

窪田:AdWordsツールは必須です。必ずキーワード需要を調べてから執筆をするべきです。需要がないのに書くというのは全く意味がありません。このキーワードはこのくらいの需要があるのか、などと考えながら、執筆をすると良いでしょう。

最近、AdWordsツールは広告出稿をしているアカウントでないと情報がブラックボックス化されるようになりました。ですが、おそらくリスティング広告を全くだしていない会社も少ないので、大丈夫かとは思いますが、もし、リスティングをだしていないようであれば、コンテンツマーケティングを得意とする会社に相談してみても良いかと思います。

あとはQ&Aサイトですね。やはり、ターゲットがどんな悩みを持っているのか、を想像することが大事です。

早速みかんゼリーについて教えてgooで調べてみましょう。そうすると、以下のような質問があったことがわかります。

市販のみかんゼリーはみかんの代わりになりますか?
最近夏だというのに風邪っぽい症状がなかなか治らないので、みかんゼリーを食べてビタミンを摂取しようと実行していますが、そもそもみかんゼリーからビタミンは摂取できるのでしょうか?宜しくお願いいたします。「教えて!goo参照

みかんゼリーを風邪の症状を抑えるのに使おうとしているのがわかります。ベストアンサーを見ると、ビタミンはみかんそのものを食べた方がいいみたいな指摘が入っていますが、こういう投稿も1つのヒントになります。

 

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例えば、そもそも「みかん」について検索をしている人はどのくらいいるのでしょうか。40,500人います。みかんゼリーよりもみかんの需要が高いことがわかります。そのため、みかんそのものや、みかんの成分についての記事を書くとターゲット層が集まってくる可能性があることがわかります。

さらに、Q&Aサイトを見ていきましょう。

「2歳の息子の食わず嫌い、偏食について」というQ&Aの中でこんな一文があります。「バナナも最近食べなくなり、みかんゼリーが好きみたいですが滅多にあげません。」という文です。
教えて!goo参照

 

このお母さんの場合は、偏食を心配して、みかんゼリーをあげるのも躊躇っているようですが、子供が好きだというのは確かなようです。だとしたら、子供に向けた食事で悩むお母さんたちは多そうです。実際に数字で分析してみましょう。

 

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このように幼児食というキーワードが9,900回検索されている重要なキーワードであることがわかりました。「幼児食で気をつけたい偏食。イヤイヤ期の2歳児が平穏に食べてくれるコツのまとめ」みたいなタイトルのつけ方で、イヤイヤ期の対策を徹底的に紹介するのはどうでしょうか。食事のみならず、例えば、音楽をつけてみたり、アンパンマンを見せてみたり、などのやり方も紹介しつつ、最後にみかんゼリーも紹介するというのが効果的でしょう。

ホワイトペーパーという施策を使ってダウンロード数3,000社を達成した事例

 

Q:いままで手がけてきたクライアントの中でコンテンツマーケティングをうまく活用している事例を教えてください。

窪田:お客様の事例は色々あるのですが、お話できないことが多いので、自社の事例で紹介しますね。例えば、弊社ではKOBITというアクセス解析ツールを提供しているのですが、このツールを広めるために、コンテンツマーケティングを採用しています。

その結果、検索エンジン経由の自然流入は半年で6倍になり、検索エンジン経由で申し込んでくれる方が全体の半数になりました。契約件数も300社を突破しています。このサイトでは、SEOのためのコンテンツマーケティング以外にも、ホワイトペーパーを採用しています。ホワイトペーパーは有益な資料をダウンロードできるようにすることを通じて、信頼をより高める手法のことです。

 

KOBITの場合は、Google Analyticsを使っている人がターゲットなので、Google Analyticsパーフェクトガイドというのを無償提供しています。121ページほどのボリュームですが、それを無償提供しています。この資料のダウンロード者数は3000社を超えています。GoogleAnalyticsパーフェクトガイド

 

Q:自社でもメディアを展開されていて気をつけているポイントはありますか?

窪田:やはり、コンテンツマーケティングは、いかにターゲットのことを考えるかが大事です。また、結果は後からついてくるので、初期に慌てずに、じっくりと腰を据えて待つことが求められます。

最初の半年間は結果がなかなか出ないので、一番不安な時期になります。ですが、焦りの中で途中でやめてしまうと、今のような仕組みにはならなかっただろうと思います。

そこでターゲットのことを考えて、じっくりと腰を据えてコンテンツを作っていく重要性は、常に感じています。

長期でお客様と良い関係を築きたいのであればコンテンツマーケティングをやらない理由はない。

 

Q:今まさに、ネットショップを検討している人に対してコンテンツマーケティングをやるべき理由があれば教えてください。

窪田:コンテンツマーケティングは長期でお客様をどんどん連れてくる良い手法ですが、全てのネットショップオーナーにお奨めというわけではありません。売り上げに貪欲ではなかったり、顧客とより良い関係を築こうとしていないオーナーには不要とも言えます。

さらにコンテンツマーケティングは時間がかかります。そのため、明日の売り上げをなんとかしたい、という場合は、ランディングページ+広告などの手法の方が有効でしょう。ですが、その戦い方の場合、売り上げの階段が積み上がらないので、長期的には価格・サービス競争に巻き込まれやすい戦い方になります。

そのため、短期ではなく長期でお客様と良い関係を築きながら、売り上げを最大化したいと考えるネットショップオーナーはコンテンツマーケティングをやらない理由はないと思います。

 

 

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株式会社クリエイターズネクスト
代表取締役 窪田望 (クボタ ノゾム)

株式会社クリエイターズネクスト 代表取締役。株式会社クリエイターズネクスト創業者。 アメリカ合衆国ニューヨーク州生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒業。上級Web解析士。19で起業し、創業して10周年。省庁やメーカー、介護医療業界不動産分野でのSEO対策コンサルティングを担当。

株式会社クリエイターズネクスト
https://cnxt.jp/cmkg/

分析ツール「KOBIT」
https://kobit.in/

 

 

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